FIXはもうダメかもしれないので早くスタビライザーが欲しい。

乃木坂46 25thシングルのカップリング曲「I See...」のMVが神だったので感想を書いてしまった。


乃木坂46 『I see...』

 

SMAPっぽいとのことでトレンドになっていたけど、確かに...となった。この曲に含まれる要素として乃木坂じゃない「何か」があるなら間違いなくSMAPだと思う。

 

このMVではメンバーそれぞれに役割がある。黒子たち、黒子のリーダー、そして日常を送る女の子。

黒子たちはリーダーに従って、日常生活を送っているメンバーたちの元に「お立ち台」を持ってゆく。そして、その上に立たせみんなで軽快に躍りだす。

曲の後半では「お立ち台」の上とその周りで踊っていたメンバーたちが黒子のリーダーの元に集まり、今度はそのリーダーまでもを「お立ち台」に登らせて全員で踊り出してしまう。乃木坂のMVにはよくあることだけど、変わったストーリーだ。

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ただこのMVにおいては、ストーリーの色はそこまで強くない。歌詞とリンクして受けて取れる描写もあるけれど、それを上回る「愉快」な様が全体の印象として強く残る。この「愉快」の作り方が最高なのだ。

なんというかバランス感覚がすごい。「お立ち台」というきっかけでみんなが踊り出して自然と笑顔になり「愉快」が作られているあたりにストーリーの必要性を感じる。単にわちゃわちゃして「楽しそう」な映像が欲しいなら別にストーリーなんてなくてもいいと思っていたけど、存外そうでもないんだなと。

これはMVに限った話ではないけど、ストーリーはあくまでも事実の説明でしかなくて、そのストーリーをきっかけに登場人物の感情が変化するから引き込まれる。逆に、ストーリーが無くて登場人物の感情だけを表現しても説得力に欠けるし面白くない。

ここでは「お立ち台」にまつわるストーリーで、彼女たちが「笑顔で踊る」から魅力的なんだと思う。

 

あと、映像としての演出も「愉快」に多大な影響を及ぼしているように思う。

とにかくカメラが動くし、その動き自体に「意味」は(おそらく)なく、映像に緩急をつけて「愉快」をうまく作っている。「やっぱりFIXはもう無理なのかもな」と思ってしまった。極め付きは映像の速度を変化させてさらに「愉快」を生み出すところだ。各メンバーがお立ち台で踊っているシーンでは紙吹雪やテープが舞っていて”ここぞ”というタイミングでスローがかかる。激アツである。ラスサビではムービングライトの演出だがこれも良い。色が良いし、中心にぐわって集まる演出も好き。

 

なにより全編通してメンバーの表情が活き活きしている。個人的には賀喜、清宮、掛橋、筒井あたりの表情がめっちゃ刺さった。全てのメンバーの表情の魅力がぎゅっと詰まったワクワクするMVだった。

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(あと本編後のNG集エンドクレジットが個人的に好きな演出だった。俺もやりたいやつ。) 

最高すぎるのでみんなに見て欲しい。